包括的、徹底的、圧倒的な改革
サウディアは、サウジアラビア王国の象徴とも言える自社独自のアイデンティティに焦点を当てることで、世界の航空会社ブランドの常識を打ち破るようなリブランディングを行っています。私たちは、サウディアの長い歴史を大切にしながら、ノスタルジックな雰囲気とブランドコンセプト「Welcome to our future」を融合させることで、将来性とレガシーに満ちたブランドの決意を表現しました。
ブランドの世界感を一変させた今回のブランディングには、ビジュアルの刷新以上の意味が込められました。グリーン、ブルー、サンドという3色の印象的な色は、サウジアラビアの文化や、そこに深く根付く価値観を称えており、ロゴ、カラーパレット、イラスト、パターンに一貫してこれらの色を使用することで、ブランドが王国の象徴であることを表現しています。また、魅力的なフレグランス、郷土料理に着想を得たメニュー、そして特徴的な音楽が取り入れられ、利用者は旅を通して本物のサウジアラビアを体験することができます。
さらに、剣が交差するエンブレムのデザインを改めることでよりオープンで温かい雰囲気を出し、ワードマーク(会社や商品の名前をその文字のみを用いて意匠化したもの)の文字デザインにはアラビア文字の要素を取り入れました。新しくなったダイナミックなパターンはサウジアラビアという国の本質を表現し、トーンを一新することでサウディアの新時代への飛躍をさらに加速させています。
その先へ
サウジアラビアの都市ジェッダで最大の雇用企業であるサウディアにとって、今回の改革のオーディエンスに社員たちを含めることも重要な意味がありました 。リブランディングの取り組みは、子会社、航空会社、キャビン、ラウンジ、制服、オンボーディングのインターフェイス、ウェブサイト、アプリ、そして顧客との主要なタッチポイントを含むサウディアグループ全体に導入され、Landorが手掛けたリブランディングの中でも最も広範に及ぶプロジェクトとなりました。
「サウディアは、サウジアラビアを最も象徴するブランドです。当社の社名やロゴは、王国の航空史や発展を語る上でなくてはならない存在です。国民が当ブランドのそうした要素に対して抱く感情的な繋がりを大切にし、それを維持しながら世界の変化に適合させることが重要でした。サウディアの新しいアイデンティティは、大きなビジョンをもって世界を魅了していく当社のアプローチを反映しているのです」—サウディアグループ、グループ最高マーケティング責任者、Khaled Tash氏