シティブランディング: メルボルンとコヴィントン

都市をブランディングすることはロゴやワードマークを作る以上の作業になります。デザイナーは、その都市の文化や未来を語る活力のある場所やアクティビティを理解する必要があります。日本の雑誌「+81」の特集では、2人のランドーのクリエイティブディレクターが、都市のブランディングを正しく行う方法について述べています。

City of Melbourne

Interview with Mike Staniford, Executive Creative Director, Landor Melbourne

+81: 現在、メルボルンのクリエイティブを手がけていますが、その経緯を教えてください。具体的にどのような活動や役割を担っているのですか?

Mike Staniford(以下MS):エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターとして、有効的なクリエイティブ・アイデアの立案や、ブリーフに関する全ての側面の実行を担当しています。見た目が素晴らしく独創的であるだけではなく、組織原理としても機能し、ビジネスに対するクライアントの願望を達成するためチームを編成して取り組んでいます。

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+81: メルボルンのクリエイティブ面について、デザイン・コンセプトがあれば教えてください。

メルボルンの本質を明確に表現しました。このプロジェクトのために、クリエイティブでありながらも、都心的で多様な文化を反映したアイデンティティーを目指しました。

+81: グラフィカルな模様でロゴやVIを形成していますが、そのアイデアはどのように生まれたのですか?インスピレーション源を教えてください。

当初、全く異なる5つのアイデアを提案しました。クライアントが象徴的なMのアイデアを選択したため、さまざまなタイポグラフィーを探求しました。都市活動におけるとてつもない多様性を生かすために、最終的なMの中にワイヤーフレームを設け、核となるシンボルを迅速に開発しました。その後、幅広いカラー・パレットを用いて、できるだけ多くのMを派生するように設定したのです。そして、Mの内部の幾何学的な変化に対しても、M自体の形は決して変えず、あらゆるサービス、イベント、場所に合わせて、その個性を反映させることができました。
City of Melbourne identity

+81: さまざまなパターンのロゴがありますが、その理由や用途を教えてください。

各パターンは、メルボルンが提供する異なるサービスを反映しています。

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+81: これからの時代におけるシティ・ブランディングの役割や重要性について、どのように捉えていますか?

都市が市民に対してより責任を持ち、誘致、商取引、観光、財政的なスポンサーシップや支援を希望する際に、彼らが誰であり、何が提供できるのかを定義する能力が必要です。その時にブランディングは、都市のユニークなアイデアを特別なものにすることができ、コミュニケーションを図るためのメカニズムになるのです。

Melbourne Spring Fashion Week identity

City of Covington

Interview with Joe Napier, Creative Director, Landor Cincinnati

+81: 現在、コヴィントン市のクリエイティブを手がけていますが、その経緯や活動内容を教えてください。

Joe Napier(以下JN):コヴィントン市のプロジェクトは、同市の素晴らしさや美しさといった、全てを捉えたいと思い、デザインチームの何人かはコヴィントン市に住み、彼らのパーソナルな経験も取り入れました。クリエイティブ・ディレクションのヒントを得るために、コミュニティーや地域の人々を知ることに努めたのです。

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+81: さまざまなポージングをしたポップな手のロゴ・デザインが特徴的ですが、その意図やコンセプトを教えてください。

ブランディングについて最も重要なことのひとつは、そのコミュニティーに住む人々が自分たちのものだと感じることです。我々のアイデアとしては、人々と共に、ロゴが変化し、成長する何かを作り上げることでした。握手したり、親指を立てたり、仕事の手助けになるなど、無限に表現ができます。このマークは、それ自体が独立したものですが、メッセージに基づいた柔軟性を持っています。現在のコヴィントン市において、色彩豊かで活気がある街として、命を吹き込む手助けになりましたね。

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+81: コヴィントン市のVIでこだわった点を教えてください。

シティ・ブランディングを手がける上で、人々に受け入れられるためには、街に関連性があり、とても魅力的であることが非常に大切です。誰もが楽しめるだけでなく、生き生きとして、空気が変わるようなデザインにこだわりました。

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This piece was first published in volume 74 of +81 (12 Dec 2016). Republished with permission.