魅力をシンプルに届ける
Tata Motorsからの依頼は、TATA.evの魅力的なブランドを作成し、より環境に優しい未来を作るという同社の約束をその中に体現することでした。私たちは、今の時代を生きる顧客の心に確実に届くような、そしてサステナビリティ、テクノロジー、コミュニティに対する熱心な取り組みを象徴するようなブランドを作成する必要がありました。
意味あるデザイン
ブランドアイディア「Move with Meaning(意味ある動き)」は、TATA.evが目的と責任をもって動くブランドであることを表現します。このアイディアを土台に作成されたダイナミックなロゴには、人間と環境を繋ぐ循環型システムの推進を目指すTATA.evの想いが込められています。また、青と緑の中間色、ティールを基調とした斬新なカラーパレットは同社が掲げるサステナビリティへの責任を象徴し、文字デザインは動きや力強さを表現します。
変化のエネルギーを充電する
ブランドを第一に考えたこのアプローチは、販売店のデザインにも採用されました。私たちが目指したのは、訪れた人々が電気自動車について知り、持続可能なライフスタイルに興味をもち、より深いレベルでブランドと関わることのできるサステナブルな安らぎの空間です。ここには温かみのあるカフェや子連れでも安心して過ごせるエリアが設けられ、定期的なコミュニティイベントが開催されます。物理的な空間と人間らしさ、そしてデジタルな要素をシームレスに融合させた、没入感あふれるこの販売店は、そのすべてが「Move with Meaning」をテーマにしてデザインされました。
デザインの際に大事にしたもうひとつの精神が、意識的選択です。私たちは、リサイクル済みの素材や再生可能素材、地元で供給されている素材を選択し、建設には効率的な廃棄物処理の方法を導入しました。エネルギーを節約するための取り組みは、ブランディングにも採用されています。例えば、印刷物は白をベースとすることでインクの使用量を削減しているほか、デジタルデザインにはバッテリー消耗の少ないダークモードを使用しています。
変化を加速させる
今回の革新的なブランド戦略は、電気自動車を取り巻く動きに大きな影響を及ぼし、業界の開拓者としてのTATA.evのポジションを確かなものにしました。これは、単なる店舗のデザイン刷新ではありません。TATA.evが提供するブランド体験は、何世紀も続く業界の常識から消費者を解き放ち、意味ある移動が常識となる新時代へと続く道を提示しているのです。
「私たちは2つの相反する課題に直面していました。つまり、ブランドの本質を維持しながらも、高級感を追求するということです。矛盾するこれらの需要のバランスを見極めることが最大のハードルでした。しかし、Landorが作り上げたブランドは、この2つの要素を効果的に両立させていたのです。正直、この課題が解決されるとは期待していなかったため、今回の成果にはとても満足しています。完成したブランドは非常に柔軟性が高く、今後登場する当社のすべての製品やサービスに応用できます。このブランドは当社の成長の土台となるでしょう。素晴らしいブランドを実現することができ、とても嬉しいです」- TATA.ev、最高商務責任者、Vivek Srivatsa氏