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今、自動車市場に新たな動きが生まれつつあります。消費者が車に持続可能性、手頃な価格帯、柔軟性を求めるようになったのです。ニーズが変わるにつれて、車を「不要なもの」と考える人が増えました。ルノーは人々の認識に変化をもたらし、未来の車の象徴としてのブランドイメージを築く必要がありました。
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生を感じる


ルノーは、製品をより体現するようなブランドを求めていました。ブランドを通して実現される体験を要素として組み込む必要があったのです。私たちは、車の機能性を真の魅力に変換することで、ルノーを単なる自動車メーカーから次世代のモビリティブランドへと進化させるようなデザインを考えました。


新しいデザインでは、車だけではないルノーの価値を前面に押し出します。それは、移動性、そして何より感情を重視した、まったく新しいアイデンティティです。会社の基盤である「生を感じる(Feel Alive)」というコンセプトを大切にしたこのレスポンシブなブランドシステムは、人間の感覚に反応し、呼応し、五感を呼び覚まします。


私たちは、先進的かつ汎用性の高いブランドを作成することで、ルノーのレガシーを現代向けに進化させました。最初に取り組んだのは、100年近くもアイコニックなブランドアセットとして用いられてきたダイヤモンドのロゴの刷新です。そして、そのロゴをさまざまなイメージの中に置くことで、ルノーというブランドを無限に、柔軟に、そして自由に変身させることを可能にしました。


動き続けるモビリティ


新しいロゴの線は、複雑に絡み合ってはいますが決して触れ合わず、「永遠に動き続ける」というイメージを生み出します。初めて、ワードマーク(会社や商品の名前をその文字のみを用いて意匠化したもの)を伴うことなく、ダイヤモンドのロゴ自体に命が吹き込まれたのです。今では、このロゴが変化を表現する場となり、感情を映し出す鏡となり、ルノーが提供する移動体験や運転体験を体現した存在となっています。


こうして新境地を開拓したルノーは、ブランドファーストのコミュニケーションを実施しています。Landorが手掛けたテレビCMも同じくらい革新的なものでした。フランスで放映された車ブランドのテレビCMの中で唯一、車が一切登場しないのです。


「この映像を通して伝えたいのは、当社の長い歴史や功績、そして進歩的なブランドの姿です。ルノーのブランドは、現代の社会と文化のリアルに根ざしています。この映像には、常に時代と調和し、上質で、力強く、活気に満ち、お客様に価値を提供するというブランドの精神が表現されているのです」—ルノー、ブランド コンテンツ クリエーション部門VP、Laurent Aliphat氏


「私たちの仕事は、より高度なモビリティとインターナショナリズムに向かって進化を続けるルノーブランドを体現するようなアイデンティティを構築することでした。自由に形を変える生き物のようなロゴを作りたいという強い想いが、ルノーのデザインチームとLandor & Fitchによるこの共同制作を成功へと導きました」—ブランドアイデンティティ部門チーフ、Karl Saffre氏


新たな時代、新たなキャンペーン


ルノーのセニックシリーズから新たに登場した100%電気自動車「Scenic E-Tech」を宣伝するため、LandorのパートナーであるManvsMachineは大胆で新しい未来的なビジョン「Come To Light」をデザインし、その制作を指揮しました。細部にまでこだわりが感じられる超現実的なアニメーションに、高級感漂うファッション性と煌びやかな車の写真を組み合わせることで、斬新かつエネルギッシュなキャンペーンに仕上げました。ルノーのもつ前衛的な精神を表現するとともに、車広告の常識に挑戦しています。